ごあいさつ

代表:井上浩明

2016年に施行された改正保険業法から10年が経ちました。

しかしながら、プリンシプルベースでの態勢整備は十分に浸透せず、業界では顧客の信頼を揺るがす不祥事が相次いで発生し、保険業界全体の透明性と健全性に対する疑念が高まりました。

特に、乗合代理店や兼業代理店など、多様化する保険販売チャネルにおいて、経営管理態勢(ガバナンス)や業務管理体制・法令等遵守態勢が十分に整備されていないケースが散見され、過去の慣習を是正するどころか引きずったまま現在に至り、不正やトラブルの大きな要因となってしまいました。

こうした状況を踏まえ、当局は「顧客本位の業務運営の徹底」と「健全な競争環境の実現」そして「保険業界の信頼回復」を柱とし、10年ぶりに再度保険業法の一部を改正しました。

今回の改正では、特定大規模乗合代理店に対する体制整備義務の強化、兼業代理店への管理体制の義務化、保険契約に関する禁止行為の範囲拡大、保険仲立人に関する届出義務の追加などが盛り込まれています。

これらは、保険業界の信頼回復と健全な競争環境の構築を目的としたものであり、代理店のみならず保険会社・企業にとっても、「悪しき慣習」に基づく業務の見直しと体制強化が求められる非常に重要かつ重大な転換点(パラダイムシフト)となります。

業法改正に伴い当局の「保険会社向けの総合的監督指針」も改正されました。

保険会社は代理店に対する監査・監督の実効度を厳しく求められ、代理店に対する便宜供与も厳しく制限されるようになりました。

そして、代理店には業務品質評価の最低指標として代理店自己点検」が業界共通で適用・実施されることとなりました。

プロ代理店の方々は、今まで脈々と続いてきた保険業界の悪しき慣習から率先して脱却するというポジティブな考えを持っていただき、保険会社に甘えることなく「自立と自律を確立」し、「顧客の最善の利益を最優先」とする業務運営体制を整備し、社会的信頼を獲得されることが肝要と考えます。

今後、専業プロ代理店も、ガバナンス・情報管理・体制整備が不十分な代理店は淘汰される可能性が高まります。

業務委託先である保険会社は代理店の体制整備状況を「代理店自己点検」そして「対話」により把握し、リスクが高いと判断された代理店とは委託契約等の見直しをする可能性がでてくるからです。

プロ代理店の方々は以下の確認をしておく必要があると考えます。

「ガバナンス」においては、経営者が現場の課題を把握し改善に主体的に関与することは勿論ですし、「情報管理体制」においては「代理店自己点検」において具体的な整備事項が明記されているだけに、「顧客情報漏えいリスクが高い代理店」と判断されないためにも整備状況を確認ください。

さらに、保険会社に教育・研修を依存している場合は、早急に自社において募集人への定期的な商品研修・コンプライアンス研修などを実施できる体制を構築することが必要となります。

2026年6月の業法改正施行は、保険業界にパラダイムシフト的な変化をもたらしますので、この変化を「大きなチャンス」とするべく 「悲観的に準備して、楽観的に対応すること」が肝要かと考えます。

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